これから開業する方から、「ホームページって最初から必要ですか?」と聞かれることがあります。開業時には事務所、設備、名刺、チラシ、各種届出など、準備するものが多いため、ホームページまで用意するべきか迷うのは自然なことです。

結論から言うと、すべての事業者が開業初日までにホームページを完成させる必要はありません。 ただし、開業直後から会社名や屋号を調べられる可能性があるなら、早めに用意しておく意味はあります。

特に、法人営業をする会社、紹介で仕事を受ける会社、求人を出す会社などでは、ホームページは集客だけのために使われるものではありません。相手が「この会社はどんな会社なんだろう」と確認するための公式な情報源になります。

この記事では、開業時にホームページを作った方がいい会社と、少し後回しにしても問題ない会社について考えていきます。

開業したらすぐホームページを作るべき?

「開業するならホームページは絶対必要」とまで言うつもりはありません。事業内容や顧客の獲得方法によって、ホームページの優先順位は変わります。

ただし、「ホームページから集客しないから必要ない」という判断だけでは少し早いと思います。ホームページには、集客以外にも会社案内や信用確認、営業支援などの役割があるからです。

開業初日に完成していなくても問題ない

例えば、すでに最初のお客様が決まっていて、しばらく新規営業をする予定もないのであれば、ホームページの優先順位はそこまで高くないかもしれません。

開業手続きや業務環境の整備を先に行い、少し落ち着いてからホームページを作るという考え方でも問題ありません。事業そのものが回らなければ、ホームページだけあっても意味がないからです。

ただし会社名を知られた瞬間から検索される可能性がある

一方で、名刺を渡したり、営業をしたり、誰かに紹介されたりすると、その時点から会社名や屋号を検索される可能性があります。

ホームページを作る側からすると「まだ開業したばかり」と思っていても、相手にはその事情は分かりません。検索されたときに公式サイトがあるだけでも、会社について確認してもらいやすくなります。

開業時にホームページを先に作った方がいい会社

開業直後から外部の人と接点が多い会社では、ホームページを早めに用意しておくメリットがあります。

特に次のような会社は、開業前または開業直後に最低限のホームページを用意しておくと使いやすいでしょう。

法人営業をする会社

BtoBの営業では、営業担当者と話したあとに会社名を検索されることがあります。担当者本人はサービスについて説明していても、上司や経営者など別の人が後から会社について調べることもあります。

そのとき、会社概要やサービス内容、問い合わせ先などを確認できる公式ホームページがあると便利です。ホームページそのものが契約を取るわけではなくても、営業活動を支える資料として使えます。

紹介で仕事をもらう会社

開業当初は、知人や既存の人脈から仕事を紹介してもらうケースも多いと思います。紹介者が信用されていれば、そのまま仕事につながることもあるでしょう。

ただ、紹介された側が一度会社名を調べることもあります。紹介が入口になり、ホームページが確認先になるという流れです。

名刺を多く配る会社

交流会、商工会、営業訪問、地域の集まりなどで名刺を配る場合も、ホームページは相性がいいです。

名刺だけでは掲載できる情報に限りがありますが、URLを載せておけば、興味を持った人が後から詳しい情報を確認できます。名刺を渡した瞬間に問い合わせされなくても、後日思い出して検索されることがあります。

求人を出す会社

開業直後からスタッフを採用する場合は、求職者からも会社を調べられます。求人媒体に仕事内容が掲載されていても、「そもそもどんな会社なんだろう」と会社名を検索する人はいます。

ホームページに事業内容、会社の考え方、所在地、代表者などが掲載されていれば、求人票だけでは伝えきれない会社情報を補えます。

店舗や事務所を構える会社

実店舗や事務所を開業する場合も、ホームページがあると便利です。住所、営業時間、アクセス、駐車場、サービス内容などをまとめて掲載できます。

GoogleマップやSNSでも情報を発信できますが、情報を整理して掲載する場所としてはホームページが使いやすいことがあります。

ホームページを少し後回しにしてもいい会社

反対に、開業と同時にホームページを作らなくても大きな問題にならないケースもあります。

重要なのは、「開業時に作らない=ホームページが不要」ではなく、今作るべきなのか、少し後でもいいのかを考えることです。

サービス内容がまだ固まっていない

開業直後は、実際に仕事をしてみないとサービス内容が固まらないことがあります。料金、対応範囲、商品構成などが数か月で大きく変わることもあります。

この状態で大規模なホームページを作ると、公開直後から大量の修正が必要になるかもしれません。最低限の会社案内だけ先に作るか、事業内容が見えてから制作するという方法もあります。

最初の顧客がすでに決まっている

独立前の取引先から仕事を引き継ぐ場合など、開業直後の顧客がすでに決まっているケースがあります。

しばらく新規顧客を増やす必要がなく、外部へ営業する予定もないのであれば、ホームページの優先順位は下げられます。その間に事業内容を整理してから作ってもよいでしょう。

開業準備でほかに優先するものがある

業種によっては、設備、許認可、店舗工事、仕入れ、採用など、ホームページより先に対応しなければならないことがあります。

限られた予算をすべてホームページへ使ってしまい、本業に必要なものが不足しては本末転倒です。開業時には、事業全体の中でホームページの優先順位を考える必要があります。

「まだ集客しないからホームページはいらない」は少し違う

開業時によくある考え方の一つが、「最初は知り合いから仕事をもらうので、ホームページ集客はまだ必要ない」というものです。

集客という意味ではその通りかもしれません。ただ、ホームページの役割は新規顧客をゼロから集めることだけではありません。

ホームページは会社案内にもなる

初めて会社名を知った人が、事業内容や所在地を調べるために使えます。電話で一から説明しなくても、基本情報をホームページで確認してもらえます。

特に新しい会社は、まだ世の中に情報がほとんどありません。だからこそ、自社で正確な情報を掲載できる公式サイトを持つ意味があります。

営業先への補足資料になる

営業時にすべての情報を説明するのは難しいものです。名刺や営業資料にURLを載せておけば、相手が後からサービス内容や実績を確認できます。

ホームページから直接問い合わせが来なくても、すでに行っている営業活動を補助しているのであれば十分役割があります。

開業時から大きなホームページを作る必要はない

ホームページを作るとなると、最初から10ページ、20ページ作らなければならないように感じるかもしれません。

しかし、開業時ほど必要最低限から始めるという考え方は合理的です。会社の成長に合わせて後から増やすこともできます。

まずは会社案内として作る

例えば、最初は次のような情報があれば十分な会社もあります。

  • TOPページ

  • サービス・事業内容

  • 会社概要

  • 代表者・会社について

  • お問い合わせ

これだけでも、「誰が、どこで、何をしている会社なのか」は伝えられます。

最初から完璧を目指すより、検索されたときに必要な情報が出てくる状態を先に作るという考え方でもいいと思います。

実績は後から増やせる

開業したばかりなら、会社として掲載できる実績がまだ少ないこともあります。それは当然なので、無理に実績ページを充実させる必要はありません。

仕事が増えてきたら施工事例や制作実績を追加すればよいでしょう。ホームページも事業と一緒に育てていくことができます。

採用や集客を始めたらページを追加する

開業時には必要なくても、半年後に採用を始めるかもしれません。そのときに採用ページを追加できます。

SEOを強化したくなったらコラムを始める、サービスが増えたら新しいページを追加するといった形でも問題ありません。最初に将来必要になるものを全部作る必要はありません。

開業時のホームページで最低限載せたい情報

開業直後のホームページは、豪華さよりも「何の会社か分かること」が重要です。

最低限、相手が会社について判断するために必要な情報は用意しておきたいところです。

何をしている会社なのか

最も重要なのは、事業内容です。ホームページを開いたのに、「結局何を頼める会社なのか分からない」という状態は避けたいところです。

専門用語ばかりではなく、初めて見る人でも理解できる言葉でサービスを説明します。

会社や事業者の情報

法人なら会社名、所在地、代表者、連絡先などを掲載します。個人事業であれば、屋号や事業者情報を掲載することもできます。

新しい会社ほど、基本情報がきちんと公開されていることが判断材料になります。

対応地域やサービス範囲

地域型のサービスなら、「どこまで対応しているのか」が分かることも重要です。島田市中心なのか、静岡県内なのか、全国対応なのかによって問い合わせる側の判断が変わります。

サービスについても、できることとできないことをある程度整理しておくと問い合わせのミスマッチを減らせます。

問い合わせ方法

電話、メールフォーム、LINEなど、連絡方法を分かりやすく掲載します。

問い合わせを大量に集めるサイトでなくても、「連絡したいと思ったのに連絡先が分からない」という状態は避けたいところです。

開業前にホームページを作るなら何から始める?

開業前から制作を始める場合、すべての情報が確定していないこともあります。その場合は、まず確定している内容から整理していきます。

ホームページ制作のために、完成された文章を最初から用意する必要はありません。

まず事業内容を整理する

「誰に、何を提供する会社なのか」を整理します。これが決まれば、ホームページの構成も考えやすくなります。

サービスが複数ある場合は、それぞれ別ページにするのか、一つのページにまとめるのかを考えます。

会社情報を確定する

会社名、屋号、住所、電話番号、営業時間などを確認します。ドメインを取得する場合は、会社名やサービス名との関係も考えておくとよいでしょう。

法人設立前など、まだ公開できない情報がある場合は、公開時期に合わせて調整します。

写真は後から差し替えることもできる

開業前で店舗や事務所が完成していなければ、写真を用意できない場合があります。その場合、最初は別の素材で公開し、開業後に実際の写真へ差し替える方法もあります。

すべてが揃うまで公開できないと考えるより、必要に応じて後から更新する前提で作る方が進めやすいこともあります。

開業直後こそホームページを管理しやすくしておく

開業時はホームページを作ることに意識が向きやすいですが、公開後の管理についても考えておく必要があります。

ホームページは公開したあとも、情報変更やシステム管理などが発生します。

会社情報は意外とすぐ変わる

開業してみたら営業時間を変えた。サービス料金を見直した。対応地域を広げた。電話番号を変更した。

こうしたことは珍しくありません。開業直後ほど事業内容が変わりやすいため、必要なときにホームページを修正できる状態にしておくと安心です。

自分で更新する必要があるとは限らない

ホームページを持つと、「自分で更新できるようにならないといけない」と思うかもしれません。ただ、更新頻度が低いのであれば、制作会社へ修正を依頼する方法でも問題ありません。

本業が忙しい開業直後に、ホームページ管理まで自分で覚える必要があるかは考えた方がよいでしょう。

開業時に高額なホームページを作る必要がある?

ホームページ制作費には大きな幅があります。開業時だからこそ、ホームページにどこまで予算をかけるかは慎重に考えたいところです。

事業に必要なホームページの規模と、使える予算のバランスを取ることが重要です。

会社案内なら必要十分でいい

会社名を検索されたときの確認先が主な目的なら、大規模なマーケティングサイトは必要ないかもしれません。

必要な会社情報、サービス、問い合わせ先がきちんと載っていて、スマートフォンでも読みやすい。それだけでも公式サイトとして十分役割を果たします。

Web集客が事業の中心なら投資する意味がある

一方で、開業直後からWeb広告やSEOで大量に顧客を獲得するビジネスなら、ホームページは重要な営業基盤になります。

その場合は、市場調査、競合分析、コピーライティング、広告設計などにしっかり予算を使う意味があります。開業したばかりだから安く作るべき、ということでもありません。

SNSだけで開業してもいい?

InstagramやSNSを中心に集客する業種では、「とりあえずSNSだけで始めよう」と考えることもあります。美容、飲食、ハンドメイドなどでは、実際にSNSが強い集客媒体になることがあります。

SNSだけで開業すること自体が間違いではありませんが、ホームページとは役割が違います。

SNSは日々の発信に強い

写真、動画、最新情報、キャンペーンなどを発信するならSNSは非常に便利です。お客様との距離も近く、開業前からファンを作ることもできます。

そのため、業種によってはホームページより先にSNSを始める方が効果的なこともあります。

ホームページは情報を整理する場所として使える

一方、営業時間、サービス一覧、会社概要、料金、アクセスなどをまとめて確認する場合はホームページの方が使いやすいことがあります。

SNSとホームページは競合するものではありません。SNSで知ってもらい、詳しい情報はホームページで確認してもらうという使い方もできます。

ESコンピューティングでは開業時のホームページも制作しています

ESコンピューティングでは、開業したばかりの会社だからといって、大規模なホームページを作る必要はないと考えています。

まずは会社として必要な情報を整理し、公式サイトとして使える状態を作る。そこから事業に合わせて必要な情報を増やしていく方法でも十分です。

原稿や構成をすべて決めておく必要はない

「ホームページを頼みたいけれど、何を載せればいいか分からない」という状態でも問題ありません。

事業内容を伺いながら、必要なページや掲載内容を整理して制作します。完成した原稿やサイト構成をすべて準備していただく必要はありません。

初期制作費0円で始められる

ESコンピューティングでは、初期制作費0円のサブスク型ホームページ制作を提供しています。

開業時に大きな制作費を支払うのではなく、公開後の管理も含めた月額サービスとして利用できます。開業時の初期費用をできるだけ抑えたい場合にも検討しやすい料金体系です。

公開後の変更にも対応できる

開業後にサービス内容や営業時間などが変わった場合には、ホームページの修正をご依頼いただけます。

サーバー、ドメイン、システム更新、バックアップなども継続して管理するため、ホームページの専門知識がなくても使い続けられます。

まとめ|開業時に必要なのは「完璧なホームページ」ではない

ホームページは、必ず開業初日に完成していなければならないものではありません。最初の顧客が決まっていたり、事業内容がまだ固まっていなかったりするなら、少し後から作っても問題ないケースがあります。

一方、法人営業をする、名刺を配る、紹介で仕事を受ける、求人を出すなど、開業直後から会社名を調べられる可能性があるなら、早めに公式サイトを用意しておく意味があります。

そして、開業時から立派なホームページを作る必要もありません。

まずは、

「何をしている会社なのか」

「誰が運営しているのか」

「どこにあるのか」

「何を依頼できるのか」

「どうやって連絡すればいいのか」

が分かれば、会社案内として十分役割を果たせます。

実績が増えたら事例を追加する。採用を始めたら採用ページを追加する。Web集客を強化したくなったらSEOや広告を考える。

ホームページも、会社と一緒に育てていけばいい。

開業時に考えるべきなのは、「立派なホームページを作れるか」ではなく、今の事業に必要なホームページはどこまでなのかだと思います。