サブスク型ホームページ制作について調べていると、「解約するとホームページがなくなる」「サイトデータがもらえない」といった説明を見かけることがあります。

そのため、「サブスク型ホームページって、結局レンタルなの?」「何年も料金を払っても自分のものにならないの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。

結論から言うと、サブスク型ホームページ制作の仕組みは会社によって異なりますが、ホームページそのものを購入するのではなく、制作・管理・修正などを含めたサービスを継続して利用する形になっていることがあります。

ただし、「ホームページを所有できるか」だけで良し悪しを判断するのは少し早いかもしれません。ホームページ本体、ドメイン、写真や文章、サーバーなどは、それぞれ別のものだからです。

この記事では、サブスク型ホームページ制作は本当にレンタルなのか、ホームページの所有権とは何なのか、データやドメインはどう考えればいいのかを解説します。

サブスク型ホームページは「レンタル」なの?

サブスク型ホームページ制作を「ホームページのレンタル」と表現するサービスもあります。

確かに、契約している間はホームページを利用でき、解約すると利用できなくなる仕組みであれば、感覚としてはレンタルに近いでしょう。

ホームページを買うのではなくサービスを利用する

買い切り型ホームページ制作では、制作会社へ制作費を支払い、完成したホームページを納品してもらう形が一般的です。

一方、サブスク型では、ホームページ制作だけでなく、サーバー、ドメイン、保守管理、修正対応などをまとめて月額サービスとして提供することがあります。

つまり、完成したホームページという「制作物」を買うというより、ホームページを使い続けられる環境や管理サービスを利用するという考え方です。

すべてのサブスク型が同じではない

ただし、「サブスク型ホームページ制作」という名称に統一された契約ルールがあるわけではありません。

解約するとサイトが停止するサービスもあれば、一定期間利用するとサイトを譲渡するサービス、追加料金でデータを買い取れるサービスもあります。

そのため、「サブスクだからこうなる」と決めつけるのではなく、契約内容を確認する必要があります。

そもそもホームページの「所有」とは何を指す?

ホームページの所有について話すとき、少しややこしいのが「ホームページ」という言葉の中に複数のものが含まれていることです。

サイト本体だけでなく、ドメイン、サーバー、写真、文章、WordPressなど、いくつもの要素が組み合わさってホームページが表示されています。

ホームページ本体のデータ

ホームページ本体には、HTML、CSS、JavaScript、画像、プログラム、データベースなど、サイトを表示・動作させるためのデータがあります。

買い切り型では、これらのデータを納品してもらい、自社のサーバーで利用する契約になっていることがあります。

データがあれば別の会社へ移せるとは限らない

サイトデータを持っていれば、必ず簡単に別の制作会社へ移せるわけでもありません。

独自CMSや特殊なシステムを利用している場合、その制作会社の環境でなければ正常に動作しないこともあります。

逆に、一般的なHTMLサイトや移行可能なCMSであれば、別のサーバーや制作会社へ引き継ぎやすい場合があります。

ドメインはホームページとは別のもの

ドメインとは、example.com や example.co.jp のような、ホームページの住所にあたるものです。

ホームページ本体を作り直しても、ドメインを維持すれば同じURLを使い続けることができます。

ドメインは会社にとって重要

ドメインはホームページだけでなく、名刺、チラシ、広告、Googleビジネスプロフィール、SNSなどにも掲載されることがあります。

さらに、info@example.co.jp のような会社メールにも利用されていることがあります。

そのため、ホームページ制作会社を変更するときに特に重要なのは、サイトデータ以上にドメインを引き継げるかどうかという場合もあります。

解約時にドメインを移管できるか確認する

サブスク型ホームページ制作を契約するときは、「解約した場合、ドメインはどうなりますか?」と確認しておくと安心です。

制作会社側が管理している場合でも、解約時に自社や新しい制作会社へ移管できる仕組みになっているか確認しましょう。

サーバーもホームページとは別に考える

ホームページを公開するには、サイトデータを置くサーバーが必要です。

買い切り型では自社でレンタルサーバーを契約することもありますが、サブスク型では制作会社側のサーバーを利用することもあります。

サーバーを自分で契約することが必ずしも正解ではない

「自分で契約した方が安心」と思う方もいるかもしれません。

もちろん、自社で管理できる会社なら問題ありません。しかし、サーバーのログイン情報や契約更新を誰も管理できなくなり、数年後に「誰が契約したのか分からない」という状態になることもあります。

自社管理と制作会社管理のどちらが良いかではなく、誰が責任を持って管理するのかが明確になっていることが重要です。

写真や文章まで制作会社のものになるわけではない

ホームページ制作では、お客様から提供された写真や文章を掲載することがあります。

これらまでホームページ制作会社が所有するわけではありません。

自社で用意した素材は自社で保管する

自社で撮影した写真、会社ロゴ、原稿、商品写真などは、ホームページとは別に保管しておくことをおすすめします。

制作会社を変更した場合でも、それらの素材があれば新しいホームページで再利用できます。

制作会社が作った素材は契約を確認する

一方、制作会社が撮影した写真、作成したイラスト、動画、文章などは、契約によって権利の扱いが異なる場合があります。

ホームページ本体だけでなく、制作物をどこまで再利用できるのか気になる場合は、契約前に確認しておきましょう。

「自分のものにならない」は本当に大きなデメリット?

サブスク型ホームページ制作では、「何年使ってもサイトデータが自分のものにならない」という点がデメリットとして挙げられることがあります。

確かに、解約後も同じホームページをそのまま使いたい会社にとっては、大きなデメリットです。

所有することを重視する会社には買い切り型が向いている

自社内にWeb担当者がいて、サーバーやホームページを自分たちで管理したい会社であれば、買い切り型の方が向いているでしょう。

制作会社を変更しても同じサイトを使い続けたい場合も、データを所有できる契約の方が分かりやすいです。

所有していても管理できなければ意味がないこともある

一方で、ホームページデータを所有していても、自社で管理できなければ活用できないことがあります。

サーバーのことも分からない、システムも更新できない、修正もできないのであれば、結局どこかの制作会社へ管理を依頼する必要があります。

そのため、「データを持っていること」と「ホームページを問題なく使い続けられること」は別の話です。

サブスク型は「所有」より「利用」を重視するサービス

サブスク型ホームページ制作では、「最終的にデータを所有すること」より、「契約中にホームページを正常に使い続けられること」を重視しているサービスがあります。

例えば、サーバー管理、ドメイン管理、バックアップ、セキュリティ対応、内容修正などをまとめて提供する仕組みです。

車を買うか、サービスとして利用するかに近い

少し乱暴に例えるなら、車を購入するか、カーリースやカーシェアを利用するかという違いに近い部分があります。

自分で所有したい人もいれば、購入後の管理まで含めてサービスとして利用したい人もいます。

ホームページでも、所有そのものに価値を感じる会社と、管理を任せながら必要な期間利用できれば十分という会社があるでしょう。

「3年使えばホームページをプレゼント」は本当にサブスク?

サブスク型ホームページ制作の中には、「3年間利用するとホームページを無償譲渡」「一定期間利用すると自社所有になる」といったサービスもあります。

利用者からすると、「何年か使えば自分のものになる」という安心感があります。

実質的に制作費を分散しているケースもある

ただし、一定期間の利用によって制作物を譲渡する料金設計の場合、サービス内容によっては「制作費を数年間かけて回収している」という考え方に近いケースもあります。

これは悪い仕組みという意味ではありません。利用者が契約内容を理解し、その料金やサービスに納得していれば問題ありません。

サブスクの価値は「最後にもらえること」だけではない

ただ、本来サブスク型ホームページ制作の価値は、「何年使ったらホームページをもらえる」ということだけではないはずです。

契約中に、制作、保守、修正、サーバー管理などのサービスを継続して受けられることにも価値があります。

もし最終的にサイトを譲渡することだけが最大のメリットなのであれば、「最初から買い切り型で制作した方が分かりやすいのでは?」という考え方もできます。

サブスクと分割払いは違う

ここもよく混同されるところです。

毎月料金を支払うという点では似ていますが、サブスク型ホームページ制作と制作費の分割払いは必ずしも同じではありません。

分割払いは制作費を分けて支払う

例えば制作費60万円を60回に分けて、月1万円ずつ支払うのであれば、基本的には制作費の分割払いです。

制作物を購入するための代金を複数回に分けて支払っています。

サブスクは継続サービスへの料金

一方で、毎月の料金にサーバー、ドメイン、保守、修正などが含まれているのであれば、単純な制作費の分割とは意味が違います。

契約している期間中にサービスが継続して提供されるためです。

サブスクとリースも違う

サブスク型ホームページ制作とリース契約も、毎月料金を支払うため似て見えます。

しかし、ファイナンス・リースは、リース会社が取得した物件を利用者へ貸し出す仕組みです。

「月額」だけでは契約の種類は分からない

月額5,000円だからサブスク、月額5万円だからリースということではありません。

何に対して料金を支払い、誰と契約し、途中解約するとどうなるのかを確認する必要があります。

契約名称よりも、契約の中身を見ることが重要です。

解約するとホームページはどうなる?

サブスク型ホームページ制作を検討するときに、一番気になるのが解約後だと思います。

これはサービスごとに大きく異なります。

サイトが利用できなくなる

契約期間中にホームページを利用するサービスであれば、解約後はサイトが停止します。

別の制作会社へ変更する場合は、新しいホームページを制作する必要があります。

データを譲渡してもらえる

サービスによっては、解約時にWordPressやHTMLなどのサイトデータを受け取れる場合があります。

別の制作会社へそのまま移行できる可能性があります。

有料で買い取れる

解約時に一定の料金を支払うことで、サイトデータを買い取れるサービスもあります。

その場合は、買い取り金額や移行方法を契約前に確認しておくとよいでしょう。

ドメインだけ引き継ぐ

サイトデータは譲渡されなくても、ドメインは引き継げるサービスもあります。

会社名で長く使用するホームページでは、これだけでも大きな違いがあります。

解約時に一番困るのは「何も分からない」状態

ホームページ制作会社を変更しようとしたときに困るのは、データをもらえないことだけではありません。

「ドメインを誰が持っているのか分からない」「メールも同じサーバーなのか分からない」「契約書が見つからない」といった状態の方が大きな問題になることがあります。

最初に管理方法を確認しておく

ホームページを契約するときには、最低でも次の点を確認しておくと安心です。

  • サイトデータは誰が管理するか

  • ドメインは誰が管理するか

  • サーバーは誰が契約するか

  • メールはどこで動いているか

  • 解約するとサイトはどうなるか

  • ドメインは移管できるか

すべて自分で管理する必要はありませんが、仕組みを把握しておくことは大切です。

サブスク型ホームページ制作で確認したいポイント

「サイトが自分のものになるか」だけでサービスを比較すると、ほかの重要な部分を見落とすことがあります。

実際には、次のような点も一緒に比較した方がよいでしょう。

最低契約期間

何年間利用する必要があるのかを確認します。

最低契約期間がないサービスもあれば、数年間の契約が必要なものもあります。

解約金

途中で契約を終了する場合に、違約金や残額の支払いが必要なのか確認します。

公開後の管理

サーバー、ドメイン、システム更新、バックアップなどを誰が管理するのかも重要です。

修正対応

文章や写真を変更したい場合に、月額料金の範囲内で対応してもらえるのか、別料金なのかを確認します。

解約後の扱い

サイトデータ、ドメイン、メールなどがどうなるのかを確認します。

ここまで見て初めて、自社に合ったサービスか判断しやすくなります。

「所有できるから安心」とも限らない

買い切り型ホームページ制作では、制作したサイトを自社所有できることがあります。

これは大きなメリットですが、所有していればすべて安心というわけではありません。

保守管理は別に必要になる

ホームページを所有していても、サーバーやシステムの管理は必要です。

自社で対応できない場合は、制作会社などへ保守管理を依頼することになります。

制作会社を変更すると費用がかかる場合もある

サイトデータを所有していても、新しい制作会社が既存サイトをそのまま管理できるとは限りません。

古いシステムや複雑なカスタマイズがある場合には、移管ではなくリニューアルを提案されることもあります。

「所有している=永久にそのサイトを使える」と単純に考えない方がよいでしょう。

ESコンピューティングの場合

ESコンピューティングでは、サブスク型ホームページ制作を提供しています。

ホームページを制作して納品するだけではなく、利用期間中の管理や修正まで含めて提供するサービスです。

ホームページデータは譲渡していません

契約終了時に、現在のホームページデータをそのまま譲渡する仕組みではありません。

解約すると、現在のホームページをそのまま利用し続けることはできません。

ドメインは無料で移管できます

一方で、それまで使用していたドメインは無料で移管できます。

別の制作会社へ変更する場合でも、同じドメインを利用して新しいホームページを作ることができます。

最低契約期間・解約金はありません

最低契約期間を設けておらず、解約時の違約金もありません。

契約によって長期間利用していただくのではなく、サービス内容に納得していただき、必要とされる限り利用していただくことを大切にしています。

月額料金は制作費の分割払いではありません

月額料金には、ホームページ制作だけでなく、サーバー・ドメイン管理、システム管理、バックアップ、セキュリティ対応、公開後の修正などが含まれています。

そのため、「何年間支払ったらサイトが自分のものになる」という料金設計ではありません。

サブスク型はどんな会社に向いている?

サブスク型ホームページ制作は、「ホームページを所有すること」よりも、「必要な期間、管理を任せながら使いたい」という会社に向いています。

特に、ホームページの専門担当者がいない中小企業や個人事業主には使いやすい仕組みです。

管理を自分でやりたくない会社

サーバー、ドメイン、システムなどを自社で管理したくない会社です。

必要なときに制作会社へ連絡して対応してもらいたい場合には、サブスク型との相性があります。

更新や修正も任せたい会社

自分で管理画面を操作するのではなく、料金変更、写真差し替え、サービス変更などを制作会社へ依頼したい会社にも向いています。

所有を重視しない会社

「ホームページデータを自社で持つ必要はない。問題なく使えて、必要なときに直してもらえればいい」という考え方なら、サブスク型は合理的な選択肢になります。

買い切り型が向いている会社

一方で、ホームページを完全に自社所有したい場合は、買い切り型の方が向いています。

特に、自社にWeb担当者がいる会社では自由度が高くなります。

自社でサーバーやサイトを管理できる

WordPressやサーバーなどを管理できる担当者がいれば、制作会社へ継続的に管理を依頼する必要性は低くなります。

制作会社を自由に変更したい

サイトデータを所有し、そのまま別の制作会社へ引き継ぎたい会社にも買い切り型が向いています。

ただし、実際に移管できるかどうかはサイトの作り方によるため、契約前に確認しておきましょう。

「もらえるか」だけでホームページ制作を選ばない

サブスク型ホームページ制作を比較するとき、「最後にホームページをもらえるか」は分かりやすい比較項目です。

しかし、それだけでサービスの良し悪しが決まるわけではありません。

利用中に何をしてもらえるかを見る

例えば、

  • ホームページ制作

  • 保守管理

  • 修正

  • サーバー

  • ドメイン

  • バックアップ

  • セキュリティ対応

まで含まれているのかを確認します。

数年間利用して最終的にサイトデータを受け取れるサービスでも、その間ほとんどサポートがない場合もあります。

逆に、サイトデータは受け取れなくても、利用中の管理や修正をすべて任せられるサービスもあります。

まとめ|サブスク型は「所有する」のではなく「使い続ける」という考え方

サブスク型ホームページ制作は、買い切り型のようにホームページを購入して所有する仕組みとは異なる場合があります。

契約期間中に制作、管理、修正などのサービスを利用し、解約するとホームページが利用できなくなるサービスもあります。

だからといって、必ずしも「自分のものにならないから損」というわけではありません。自社で管理できない会社にとっては、ホームページを所有することより、制作会社へ管理を任せながら問題なく使い続けられることの方が重要な場合もあります。

一方で、サイトデータを完全に自社所有したい、自社でサーバーやシステムを管理したいという会社には、買い切り型の方が向いています。

サブスク型ホームページ制作を選ぶときは、

「何年使ったらホームページをもらえるか」

だけではなく、

「利用中に何をしてもらえるのか」
「解約したら何が残るのか」
「ドメインは引き継げるのか」

まで確認することが大切です。

ホームページ本体、ドメイン、サーバー、写真や文章は、それぞれ別のものです。

「ホームページを所有できるか」という一言だけで判断せず、自社が何を所有する必要があり、何を制作会社へ任せたいのかを整理したうえで、サービスを選ぶとよいでしょう。