ホームページ制作について調べていると、「名刺代わりのホームページでは意味がない」「問い合わせが取れないサイトは必要ない」といった意見を目にすることがあります。

確かに、ホームページから新規顧客を増やしたいのであれば、会社名や住所だけを掲載したサイトでは十分ではありません。SEOやWeb広告、サービスページ、実績、問い合わせ導線など、集客を考えた設計が必要になります。

ただ、すべての会社がホームページから新規顧客を大量に獲得する必要があるわけではありません。紹介で仕事が入る会社、既存顧客との取引が中心の会社、営業担当者が仕事を取ってくる会社などでは、「会社について調べられたときに必要な情報を確認してもらえるホームページ」があれば十分な場合があります。

いわゆる「名刺代わりのホームページ」です。この記事では、名刺代わりのホームページには本当に意味がないのか、小さな会社が公式サイトを持つ意味について考えてみます。

「名刺代わりのホームページ」とは?

「名刺代わりのホームページ」という言葉に明確な定義があるわけではありません。一般的には、比較的小規模で、会社について必要な基本情報を確認できるホームページを指すことが多いでしょう。

例えば、次のような情報です。

  • 会社名

  • 事業内容

  • 所在地

  • 電話番号

  • 代表者

  • サービス内容

  • 問い合わせ先

SEO記事を大量に掲載したり、毎週ブログを更新したりするのではなく、会社について検索されたときに「何をしている会社なのか」が分かることを主な役割としたホームページです。

制作業界では少し否定的に使われることもありますが、会社によっては、このくらいの役割こそが必要十分な場合があります。

名刺も「仕事を取るためだけ」のものではない

そもそも名刺は、渡した瞬間に仕事を取るためだけのものではありません。相手があとから会社名や連絡先を確認するためにも使われます。

ホームページも似ています。会社について興味を持った人が、

  • 何をしている会社なのか

  • どんな仕事をお願いできるのか

  • どこにある会社なのか

  • どうやって連絡すればいいのか

を確認するための場所として使えます。

紙の名刺より多くの情報を掲載できるので、名刺代わりのホームページは「少し詳しい会社案内」と考えると分かりやすいでしょう。

紹介で仕事が入る会社なら、名刺代わりでも十分なことがある

既存顧客や取引先からの紹介で仕事が入っている会社では、ホームページから毎月何件もの問い合わせを取る必要がないことがあります。

ただ、紹介された人が会社名を検索することはあります。

紹介
↓
会社名を検索
↓
ホームページを見る
↓
事業内容や会社概要を確認
↓
連絡する

この場合、ホームページが新しい顧客を見つけてきたわけではありません。それでも「紹介された相手が会社を確認するための受け皿」として機能しています。

既存顧客との取引が中心の会社にも意味がある

BtoB企業などでは、新規顧客より既存顧客との継続取引が中心になっていることがあります。取引先がある程度決まっていれば、毎月大量のアクセスを集める必要もありません。

それでも、次のような場面でホームページが見られることがあります。

  • 新しい担当者が会社について調べる

  • 別部署から事業内容を確認される

  • 新しい仕入先候補として調べられる

  • 会社の所在地や連絡先を確認される

そのときに必要な会社情報が確認できれば、ホームページは十分に役割を果たしています。

営業で仕事を取る会社でもホームページは使える

営業担当者が訪問や電話で仕事を取っている会社でも、営業先があとから会社名を検索することがあります。

営業担当者から聞いた内容だけではなく、

  • サービス内容

  • 実績

  • 会社概要

  • 所在地

  • 問い合わせ先

などを自分のタイミングで確認できれば、検討材料が増えます。

この場合のホームページは「営業マンの代わり」ではなく、営業活動を補助する会社案内として使われます。

新規顧客を大量に増やしたくない会社もある

人員が限られていたり、予約枠が埋まっていたり、紹介だけで十分な仕事量があったりする会社もあります。そのような会社に「SEOでアクセスを10倍にしましょう」と提案しても、本当に必要とは限りません。

例えば、

  • これ以上案件が増えると対応できない

  • 既存顧客だけで十分な売上がある

  • 紹介案件だけで予定が埋まっている

  • 営業活動で必要な案件数を確保できている

という会社です。

こうした会社では、集客機能を増やすより、会社としてきちんとした公式サイトを用意し、調べてくれた人に正しい情報を渡せる状態を作るほうが重要な場合があります。

「名刺代わり」でも情報が少なすぎると意味がない

ただし、「名刺代わりで十分」というのは、会社名・住所・電話番号だけを載せればよいという意味ではありません。

最低限、次のようなことは分かるようにしておきたいところです。

  • どんな会社なのか

  • 何をしているのか

  • 何を依頼できるのか

  • どこにあるのか

  • どうやって連絡するのか

名刺代わりのホームページであっても、相手が会社を判断するための情報は必要です。

5ページ程度でも十分な会社はある

例えば小規模な会社なら、次のような構成でも十分な場合があります。

  • TOP

  • サービス・事業内容

  • 会社概要

  • 実績

  • お問い合わせ

会社について検索した人が、「こういう仕事をしている会社なんだ」「この地域で営業しているんだ」「ここに連絡すればいいんだ」と理解できれば、目的は果たせています。

ホームページだからといって何十ページも作る必要はなく、必要な情報量に合わせて構成を決めればよいのです。

集客しないホームページにも役割がある

ホームページ制作では、問い合わせや売上が成果として分かりやすいため、どうしても集客の話が中心になりがちです。

しかし、企業ホームページには次のような役割もあります。

  • 会社案内

  • 信用確認

  • 営業支援

  • 採用

  • 既存顧客への情報提供

  • 紹介された人への情報提供

  • 公式情報の掲載場所

問い合わせが毎月何件も増えなくても、こうした役割を果たしていればホームページには意味があります。

「問い合わせ0件=成果ゼロ」とは限らない

例えば、お問い合わせフォームから1年間問い合わせが来なかったとしても、それだけでホームページに価値がないとは言い切れません。

その間にも、

  • 営業先が会社について確認している

  • 紹介された人が事業内容を見ている

  • 求職者が応募前に会社を調べている

  • 取引先が会社情報を確認している

かもしれません。

その後、フォームではなく電話や紹介者経由で連絡していることもあります。ホームページの役割は、お問い合わせフォームの送信件数だけでは測りきれません。

名刺交換のあとに検索されることもある

仕事で名刺交換をしたあと、その会社を検索した経験がある方も多いと思います。名刺には基本情報しか載っていないため、サービスや実績を詳しく知りたければ別の情報が必要です。

公式ホームページがあれば、

  • 事業内容

  • サービス

  • 実績

  • 会社の特徴

  • 問い合わせ方法

など、自社が整理した情報をそのまま見てもらえます。

ホームページがなければ、SNSや求人サイト、法人情報サイトなど、第三者が掲載した情報を見て判断されることになります。

会社名で検索したときに出るだけでも意味がある

会社案内が目的なら、「地域名+業種」などの競争が激しいキーワードで上位表示を狙う必要がないこともあります。

すでに会社を知っている人が会社名で検索し、そのときに公式サイトを見てもらえれば十分という会社もあります。

すべての企業ホームページが、検索から大量の新規顧客を獲得する必要はありません。

ブログを毎週書く必要もない

名刺代わりのホームページなら、ブログは必須ではありません。

ブログが向いているのは、例えば次のような会社です。

  • SEOから集客したい

  • 専門知識を発信したい

  • 最新情報を継続的に伝えたい

  • 事例や実績を増やしたい

一方、「特に発信することがない」のであれば、無理に設置する必要はありません。

最初に数記事投稿して、その後何年も更新されないくらいなら、最初からブログを目立たせない方法もあります。

SNSも必須ではない

飲食店や美容室など、SNSとの相性が良い業種では積極的に活用する価値があります。

一方で、

  • 製造業

  • BtoB企業

  • 紹介中心の会社

  • 既存顧客中心の会社

では、毎日SNSを更新する必要がない場合もあります。

ホームページだけをきちんと用意し、会社について調べられたときに必要な情報が出る状態を作るという選択肢もあります。

お知らせ欄も必要な会社だけでいい

企業ホームページによくある「NEWS」「お知らせ」も必須ではありません。

次のような情報を定期的に発信するなら便利です。

  • 臨時休業

  • 採用情報

  • 新サービス

  • イベント

  • 営業時間変更

一方、更新する予定がほとんどないのに設置すると、最後の記事が数年前のまま残り、かえって古い印象を与えることもあります。

実際に更新する情報がある会社だけ使えば十分です。

ホームページは内容が変わらなければそのまま使っていい

住所、サービス内容、電話番号、営業時間などが変わっていなければ、ホームページの内容を頻繁に変更する必要はありません。

例えば、

  • 料金が変わった

  • 住所が変わった

  • サービスが増えた

  • スタッフが変わった

  • 営業時間が変わった

といったタイミングで修正すればよい会社もあります。

更新すること自体を目的にする必要はありません。ただし、内容を更新しないことと、ホームページを完全に放置することは別です。

表側を更新しなくても、裏側の管理は必要

ホームページの文章や写真が変わらなくても、

  • サーバー

  • ドメイン

  • WordPressなどのシステム

  • セキュリティ

  • バックアップ

などは継続して管理する必要があります。

「ホームページを普段は触らない」という使い方と、「誰も管理していない」という状態は別です。

名刺代わりとして長く使うからこそ、裏側はきちんと管理されている状態が安心です。

豪華なデザインでなくてもいい

ホームページを作るなら、派手でかっこいいサイトにしなければならないわけでもありません。

小さな会社の公式サイトなら、

  • 読みやすい

  • スマートフォンで見やすい

  • 必要な情報を探しやすい

  • 会社の雰囲気に合っている

といった基本が整っていれば十分な場合があります。

複雑なアニメーションや特殊な機能より、会社について知りたい人が迷わず情報を確認できることのほうが重要です。

「名刺代わりなら無料サービスで十分」?

会社案内だけが目的なら、自分で無料や低価格のホームページ作成サービスを使う方法もあります。それで必要なホームページを作れるのであれば、一つの選択肢です。

ただし、自分で作る場合には、

  • デザイン

  • スマートフォン対応

  • 原稿

  • 写真

  • ドメイン

  • 更新

  • システム管理

なども自分で考える必要があります。

「名刺代わりだから手を抜いていい」ではなく、制作や管理にかかる時間も含めて、必要十分な方法を選ぶことが大切です。

小さい会社ほど「必要十分」で考える

小規模な会社がホームページを作るとき、大企業のサイトをそのまま参考にする必要はありません。

大企業には、

  • IR

  • 株主情報

  • グループ会社

  • サステナビリティ

  • 複数の採用ページ

などが必要になることがありますが、小規模な会社に同じものは必要ありません。

自社について調べた人が知りたい情報を整理し、その結果5ページで十分なら5ページでよい。重要なのはページ数ではなく、必要な情報が揃っているかです。

最初は名刺代わり、必要になったら広げてもいい

最初は会社案内だけで十分だった会社でも、事業が成長するとホームページの役割が変わることがあります。

例えば、

  • 採用を始めた → 採用ページを追加

  • 新規顧客を増やしたい → サービスページを充実

  • 検索から集客したい → SEOに取り組む

  • 実績を見せたい → 事例ページを増やす

というように、必要になったタイミングで広げればよいのです。

最初から将来必要になるものをすべて作るのではなく、名刺代わりのホームページから始め、事業に合わせて育てていく方法もあります。

名刺代わりのホームページが向いている会社

例えば、次のような会社では名刺代わりのホームページと相性がよいでしょう。

  • 紹介中心で仕事が入る

  • 既存顧客との取引が多い

  • 営業活動が中心

  • BtoB企業

  • 地域密着で長く営業している

  • 新規顧客を大量に増やす必要がない

  • ホームページの更新に時間を使いたくない

  • 会社として公式サイトだけは持っておきたい

このような会社なら、集客機能をたくさん詰め込むより、会社についてきちんと説明できるサイトのほうが合っている場合があります。

逆に名刺代わりだけでは足りない会社

一方、次のような会社では名刺代わりのホームページだけでは足りないことがあります。

  • ホームページから新規顧客を増やしたい

  • SEOを主な集客方法にしたい

  • Web広告を積極的に使いたい

  • 商品をオンライン販売したい

  • 求人応募を増やしたい

  • 多数のサービスを詳しく説明したい

こうした場合には、サービスページ、実績、FAQ、コラム、ランディングページ、採用コンテンツなどを充実させる必要があります。

大切なのは、名刺代わりが良いか悪いかではなく、自社の目的に合っているかどうかです。

ESコンピューティングでは「会社として持っておきたい」でも問題ありません

ESコンピューティングでは、初期制作費0円のサブスク型ホームページ制作を提供しています。

ホームページを作る理由は、「問い合わせを増やしたい」だけではありません。

例えば、

  • 会社としてホームページを持っておきたい

  • 紹介された人に見てもらいたい

  • 名刺交換した人に会社を確認してもらいたい

  • 会社概要やサービスをまとめておきたい

  • 採用応募者に会社を知ってもらいたい

といった目的でも問題ありません。

ホームページは、必ずしも集客を最大化するためだけのものではないと考えています。

普段はほとんど触らなくても使える

会社案内として使うのであれば、事業内容に変更がない限り頻繁な更新が必要ない場合もあります。

ESコンピューティングでは、

  • サーバー管理

  • ドメイン管理

  • WordPressなどのシステム更新

  • セキュリティ対策

  • バックアップ

などを継続して管理しています。

そのため、お客様自身が毎月ホームページを管理することを前提としていません。普段はそのまま使い、変更があったときだけ修正するという使い方もできます。

必要になったらあとから育てられる

公開後の修正は月2回までご依頼いただけます。文章や画像の変更だけでなく、内容によっては次のような追加にも対応できます。

  • FAQ

  • 実績

  • サービス内容

  • スタッフ情報

契約しているページ数に余裕があり、1回15〜30分程度の作業量で対応できる内容であれば、新しいページを追加できる場合もあります。

そのため、最初は名刺代わりとして作り、必要になったときに少しずつ内容を増やしていく使い方もできます。

「名刺代わり」という言葉を悪く考えなくてもいい

名刺代わりのホームページというと、「最低限しか作っていない」「集客できない」といった印象を持つ方もいるかもしれません。

しかし、会社について検索した人に、

  • 何をしている会社なのか

  • どんなサービスがあるのか

  • どこにあるのか

  • どう連絡するのか

をきちんと伝えられるのであれば、それだけでも十分な役割があります。

すべての会社が毎日SNSを更新したり、毎週ブログを書いたり、SEOで大量のアクセスを集めたりする必要はありません。必要な人が必要なときに会社について確認できることも、立派な企業ホームページの役割です。

まとめ|名刺代わりで十分な会社は普通にある

「名刺代わりのホームページでは意味がない」と言われることがありますが、会社によっては名刺代わりだからこそ十分な場合があります。

特に、

  • 紹介で仕事が入る

  • 既存顧客が中心

  • 営業活動で仕事を取っている

  • 新規顧客を大量に増やす必要がない

という会社なら、ホームページに大きな集客機能を持たせる必要がないこともあります。

ただし、会社名と電話番号だけを載せればよいわけではありません。「何をしている会社なのか」「何を頼めるのか」「どこにあるのか」「どう連絡するのか」が分かることは必要です。

ホームページの目的は会社によって違います。名刺代わりではダメと最初から決めるのではなく、自社にとって必要十分なホームページは何かから考えることが大切です。