ホームページ制作を進めていると、「もう少し原稿を整えてから」「写真を撮り直してから」「実績が増えてから」と、公開を先延ばしにしたくなることがあります。

もちろん、間違った情報や明らかに未完成のページを公開する必要はありません。ただ、すべてが100点になるまで公開を待つ必要もないと思います。

ホームページは印刷物とは違い、公開したあとでも内容を修正できます。必要な情報がある程度揃っているのであれば、まず公開して、実際の事業に合わせて後から整えていく方法もあります。

この記事では、ホームページをどこまで完成させてから公開すべきなのか、先に公開してもいい会社と、公開前にきちんと仕上げた方がいい部分について解説します。

ホームページは「完成してから公開」が当たり前?

ホームページ制作では、どうしても「完成品を公開する」という感覚になりやすいものです。デザイン、文章、写真、実績などをすべて整えてから公開したくなる気持ちは分かります。

ただ、Webサイトには紙のパンフレットとは違う特徴があります。公開後でも内容を変更できることです。

紙の会社案内とは違い、あとから直せる

パンフレットを1,000部印刷してから住所の間違いに気づけば、修正には大きな手間と費用がかかります。ホームページなら、該当部分を修正すれば済みます。

サービスが増えたらページを追加し、実績が増えたら事例を掲載することもできます。そのため、最初から将来必要になる情報をすべて揃えておく必要はありません。

「公開=完成」ではなくてもいい

ホームページは公開した瞬間に二度と変更できないものではありません。むしろ、会社の変化に合わせて内容を変えていくものです。

だからこそ、公開時点では必要十分な状態を目指し、足りないものは後から追加するという考え方もできます。

100点になるまで待つと、いつまでも公開できない

ホームページ制作が長引く理由は、制作会社側の作業だけではありません。お客様側で原稿や写真が揃わず、何か月も止まってしまうケースもあります。

「もう少し良くしてから」を繰り返していると、公開日がどんどん後ろへずれていきます。

原稿を完璧にしようとすると終わらない

文章は、考え始めるといくらでも修正できます。「この表現の方がいいかもしれない」「もっと詳しく説明した方がいいのでは」と迷い続けることもあります。

ただ、最初から完璧な文章を作るのは簡単ではありません。まず伝えるべき内容が分かる状態にして、公開後に読み直しながら整える方法でも問題ありません。

写真が揃うまで待ち続ける必要もない

ホームページに使用する写真も、制作を止める原因になりやすいものです。天候やスタッフの予定が合わず、撮影が数か月先になることもあります。

重要な写真でなければ、一度別の写真で公開し、撮影後に差し替える方法もあります。写真1枚のためにサイト全体を止める必要があるかは考えた方がよいでしょう。

実績が少ないから公開できない、も少し違う

開業直後の会社では、「施工事例がまだ少ないからホームページを出せない」と考えることがあります。しかし、実績が少ないのは開業直後なら当然です。

最初は掲載できる範囲で公開し、仕事が増えるたびに実績を追加していけばよいでしょう。ホームページと事業を一緒に育てる考え方です。

「60点でも公開する」の60点とは?

ここで言う「60点」は、雑に作ったホームページを出すという意味ではありません。ホームページとして最低限の役割を果たせる状態という意味です。

見た人が会社について判断でき、必要なら問い合わせできる。そこまでできているなら、一度公開してもよいケースがあります。

何をしている会社なのか分かる

最低限必要なのは、事業内容が分かることです。ホームページを開いても、何を頼める会社なのか分からない状態では意味がありません。

サービス内容を細かくすべて説明できていなくても、どんな仕事をしている会社なのかは伝わるようにしておきます。

会社情報が正しい

会社名、所在地、電話番号、営業時間など、基本的な情報は正しく掲載する必要があります。特に公式サイトとして公開するなら、ここが間違っているのは避けたいところです。

公開を急ぐとしても、会社情報の確認は省略しないようにします。

問い合わせできる

問い合わせフォーム、電話番号、メールなど、連絡方法も必要です。せっかく興味を持った人がいても、連絡方法が分からなければ機会を逃してしまいます。

問い合わせフォームを設置するなら、公開前に実際に送信テストまで行っておきましょう。

未完成でも先に公開した方がいい会社

すべての会社が60点で公開した方がいいわけではありません。ただ、事業の状況によっては、完成を待つより先にWeb上へ情報を出した方がメリットが大きいことがあります。

特に開業直後や営業活動を始めている会社では、早めに公式サイトがあること自体に意味があります。

すでに名刺を配り始めている会社

名刺に会社名や屋号が書かれていれば、受け取った人が検索する可能性があります。そのときに何も出てこないより、最低限でも公式サイトがあった方が会社について確認してもらえます。

営業活動が始まっているなら、写真1枚や文章の細かい表現を待つより、まず確認先を用意する考え方もあります。

紹介で仕事を受けている会社

紹介された人が会社名を検索することもあります。紹介者からある程度説明を受けていても、公式情報を確認したい人はいます。

会社概要や事業内容だけでも公開されていれば、紹介後の受け皿として使えます。

開業したばかりの会社

開業直後は、実績、スタッフ写真、事例などが十分に揃っていないことがあります。すべて揃うまで待っていたら、半年や1年経ってしまう可能性もあります。

今ある情報で会社案内を作り、事業が進むにつれて内容を追加していく方が現実的なこともあります。

逆に、公開を急がない方がいいケースもある

「未完成でも出せばいい」という話だけではありません。ホームページの目的によっては、公開前にしっかり作り込んだ方がいい場合もあります。

特に、公開直後から広告や大規模な集客を行う場合は注意が必要です。

広告を出すなら受け皿は整えた方がいい

Web広告を使って大量のアクセスを集めるのであれば、ホームページの内容が不十分だと広告費を無駄にする可能性があります。

広告開始日が決まっているなら、サービス説明、料金、問い合わせ導線などを事前に確認し、十分な状態にしてから配信した方がよいでしょう。

ECサイトは情報不足がトラブルにつながる

ネットショップでは、商品情報、送料、返品条件、支払方法などが重要です。情報不足のまま公開すると、購入後のトラブルにつながる可能性があります。

会社案内サイトよりも、公開前に確認すべき項目が多くなります。

法律上必要な表示がある業種もある

業種やサービスによっては、Web上に掲載すべき情報や広告表現にルールがあります。医療、士業、通販などでは特に注意が必要です。

公開を急ぐとしても、必要な表示や表現の確認まで省略してはいけません。

「工事中」のページだらけで公開する必要はない

早く公開することと、空のページを大量に公開することは別です。

「準備中」「Coming Soon」と書かれたページが何個も並んでいるなら、最初からそのページをメニューに出さない方が分かりやすいこともあります。

必要になってからページを追加すればいい

採用ページを作る予定でも、まだ採用を始めていないなら最初から用意する必要はありません。採用活動を始めるタイミングで追加できます。

実績ページも同じです。掲載できる内容が増えてからページを作る方法でも問題ありません。

「とりあえず10ページ作る」にこだわらなくていい

最初は5ページしか必要ないのであれば、5ページで公開して構いません。後から必要になったら6ページ、7ページと増やせます。

公開時のページ数より、今必要な情報が揃っているかを優先した方がよいでしょう。

ホームページは公開してから気づくことも多い

制作中は気づかなかったことが、実際に公開して使い始めると見えてくることがあります。

お客様から質問されたことで説明不足に気づいたり、問い合わせ内容から追加した方がいい情報が分かったりします。

実際のお客様の質問がヒントになる

例えば、公開後に毎回「駐車場はありますか?」と聞かれるなら、アクセスページに駐車場情報を追加した方がよいでしょう。

「料金はいくらですか?」という質問が多ければ、料金について説明するページを追加することもできます。

机の上だけで完璧なサイトを想像するより、実際の問い合わせから改善した方が合理的なこともあります。

使われて初めて分かることもある

問い合わせボタンが分かりにくい、スマートフォンでは説明が長すぎる、よく見られているページが想定と違う。こうしたことは公開後に気づく場合があります。

Webサイトだからこそ、後から直せます。公開前にすべてを予測しようとしなくてもよいでしょう。

公開後に直す前提なら管理体制が重要

「後から直せる」といっても、実際に修正できる体制がなければ意味がありません。

ホームページ制作会社を選ぶときには、公開後の修正がどのような扱いになるのか確認しておくと安心です。

修正のたびに高額な費用がかからないか

文章を数行直したいだけでも、その都度見積もりが必要な制作会社もあります。逆に、月額管理費の中に一定の修正が含まれているサービスもあります。

公開後に改善していく前提なら、修正しやすい契約の方が使いやすくなります。

誰に連絡すればいいか分かることも大切

公開後に変更したいことが出てきたとき、どこへ連絡すればいいのか分からない状態は不便です。

制作会社が継続して管理しているなら、必要なときに相談できる体制があるか確認しておきましょう。

100点を目指すほど費用も時間も増える

ホームページは、作り込もうと思えばいくらでも作り込めます。写真をプロに撮ってもらい、動画を制作し、原稿をライターに依頼し、オリジナルイラストを制作することもできます。

もちろん、それだけの投資が必要な会社もあります。ただし、すべての会社が最初からそこまでやる必要はありません。

80点から100点にするコストは大きいこともある

基本的なホームページを作るところまでは比較的短期間でも、細かい表現や演出まで徹底的に作り込むと制作期間は長くなります。

それによって得られる効果が大きい会社なら投資する意味がありますが、会社案内が目的なら過剰になる場合もあります。

完成度より公開時期が重要なこともある

開業日が来ているのに、ホームページだけ半年遅れている。それよりは、最低限の会社案内を開業に合わせて公開し、後から内容を充実させる方がよいこともあります。

何点を目指すかだけでなく、いつWeb上に情報が必要なのかも考える必要があります。

「先に公開する」と「適当に作る」は違う

ここは特に重要です。

「60点で公開していい」と聞くと、デザインや文章を適当に作ってもいいように感じるかもしれません。しかし、そういう意味ではありません。

最低限の品質は必要

スマートフォンで読めない、リンクが切れている、画像が崩れている、問い合わせフォームが動かない。この状態で公開することをおすすめしているわけではありません。

最低限、普通にホームページとして利用できる状態にする必要があります。

正確さは完成度とは別

写真が完璧ではないことと、住所が間違っていることは意味が違います。

表現の完成度は後から改善できますが、会社情報や料金など、事実として掲載する情報は公開時点から正確にしておく必要があります。

公開後に何を追加するか決めておくと進めやすい

最初から100点を目指さない場合でも、「あとで何をするか」を軽く整理しておくと進めやすくなります。

例えば、公開後にプロの写真へ差し替える、実績が5件たまったら事例ページを作る、採用を始めたら採用情報を追加する、といった考え方です。

最初から全部作る必要はない

今必要なページと、将来必要になるページを分けるだけでも制作は進めやすくなります。

「いつか使うかもしれないページ」まで公開前に作り込もうとすると、制作期間が長くなりがちです。

会社の成長に合わせればいい

開業時と3年後では、会社のサービスや顧客層が変わっていることもあります。

最初から3年後の完成形を当てようとするより、今の会社に必要な状態で公開し、その都度変更していく方が自然です。

ESコンピューティングでは公開後の修正にも対応しています

ESコンピューティングでは、ホームページを公開したら一切変更できないという考え方ではありません。

公開後も会社の状況に合わせて内容を修正しながら利用していただくことを前提にしています。

すべてが揃うまで制作を止めなくてもいい

例えば、一部の写真が後日になる場合や、公開後に追加したい実績がある場合は、まず公開できる状態を作るという方法も考えられます。

内容によって判断は変わりますが、一つの素材が揃わないためにサイト全体を何か月も止める必要があるかは一緒に考えます。

月2回まで修正を依頼できる

ESコンピューティングでは、公開後の修正を月2回までご依頼いただけます。1回のご依頼の中で複数の修正内容をまとめていただくこともできます。

サービス内容の変更、文章修正、写真差し替えなど、公開後に必要になった変更にも対応できます。

必要になったページを後から追加できる場合もある

契約しているページ数や作業内容にもよりますが、簡単な内容であれば公開後に新しいコンテンツやページを追加できる場合もあります。

最初から将来必要になるものをすべて作るのではなく、必要になったときに相談しながら整えていくこともできます。

まとめ|ホームページは「公開できる状態」になったら出してもいい

ホームページを作るなら、きれいに完成させてから公開したいと思うのは自然なことです。

ただ、100点になるまで公開してはいけないわけではありません。

会社について必要な情報が分かる。会社情報が正しい。問い合わせできる。スマートフォンでも普通に見られる。

こうした最低限の状態ができているのであれば、まず公開してもよい会社はあります。

写真は後から差し替えられます。実績は仕事が増えたら追加できます。採用を始めたら採用ページを作れます。

ホームページは、一度印刷したら変更できないパンフレットではありません。

だからこそ、**「完成するまで公開しない」ではなく、「公開できるところまでできたら出して、必要に応じて直していく」**という考え方もできます。

もちろん、未完成な情報や誤った情報のまま公開する必要はありません。Web広告を本格的に始める場合など、公開時から十分に作り込んだ方がいいケースもあります。

重要なのは、100点かどうかではなく、今公開してもホームページとして役割を果たせる状態かどうかです。

完璧を目指して半年公開できないより、必要十分な状態で先に公開する。そして、実際の会社の変化やお客様の反応に合わせて少しずつ良くしていく。

小さな会社のホームページなら、そんな作り方も十分にありだと思います。